
Shopifyは、オンラインストアを運営するときに必要なサーバやネットワークの管理、決済システムなどをパッケージにしたプラットフォームです。初期費用の負担なしにオンラインショップを運営でき、月額料金も手ごろなため世界中で利用されています。こちらの記事では、Shopifyの決済システムに注目し、入金サイクルや手数料、注意点などを見ていきます。
Shopifyペイメントの入金サイクルは早い?
Shopifyでは様々な決済方法がありますが、Shopifyペイメントを有効化すると決済手数料の節約にもなるため、おすすめです。ShopifyペイメントではVisa、Mastercard、American Express、JCBブランドのクレジットカードに対応しています。
さらに、審査不要で設定さえ済ませればすぐに使えるようになりますし、見やすい管理システムで決済情報をリアルタイムに確認できます。そのため、ほとんど準備期間を設けずにオンラインストアを始めることができますし、資金繰りの計画も立てやすくなります。加えて、決済手数料以外の追加料金がかからないのでオンラインストアの維持コストも抑えることが可能です。
Shopifyの決済方法はShopifyペイメントの他にも銀行振込、コンビニ決済、携帯キャリア決済、各種仮想通貨など様々な種類があり、入金サイクルは決済方法によって異なります。
Shopifyペイメントの場合は、毎月払いと毎週払いから選ぶことができ、毎月払いを選択した場合は月末締めで翌月末に入金されるため、決済から入金までおよそ30~60日前後です。一方、毎週払いを選んだ場合は月曜日から日曜日までの決済額が次の金曜日に入金されます。つまり、最短で日曜日に決済した代金が5日後の金曜日に入金となり、最長では月曜日に決済したものが11日後の金曜日に入るということです。
一般的にはオンラインストアの入金サイクルは月末締めの翌月末入金になっているところがほとんどですので、資金を効果的に運用したい場合にはShopifyペイメントで毎週払いの入金サイクルが適しているといえるでしょう。
Shopifyの決済手数料と利用料金
Shopifyの決済手数料は、決済方法によって異なります。
決済にかかる手数料
Shopifyペイメントの場合は、Visa、Mastercardならば3.25%〜3.4%、American Expressは3.8%〜3.9%、JCBは4.05%〜4.15%です。振込手数料や初期費用、取引手数料が発生せず、決済手数料自体もかなり安く設定されています。
Apple PayとGoogle Pay、Shop PayはShopifyペイメントを有効化することで、Shopifyペイメントと同条件で利用可能です。
PayPalは海外の通貨にも強く、日本国内で作成したアカウントの場合は対応通貨が限られています。決済手数料は3.6%+40円、振込手数料は出金額が5万円未満の場合は1件当たり250円、5万円以上ならば無料です。
Amazon Payはコンテンツによって決済手数料が異なり、デジタルコンテンツは4.5%、それ以外は4%、振込手数料は無料です。
komojuはDinersカードにも対応しており、コンビニ支払いやスマホ決済も使えます。決済手数料はVisa、MasterCardが3.6%、それ以外が3.85%で、振込手数料は3万円未満の場合は216円、海外送金は2,500円です。
携帯キャリア決済は各社共通で、デジタルコンテンツは15%、それ以外は6.4%です。
その他利用料金
Shopifyはカート機能だけを利用するShopifyライトと通常プラン3種、大規模なShopify Plusの5種類のプランがあります。
Shopifyライトは既にSNSなどでオンラインショップとしてのシステムができており、カート機能だけを追加したいときに利用するプランで、月額料金は9米ドルです。
一からオンラインストアを立ち上げたいときは、個人規模ならば月額29米ドルで利用できるベーシックプランで十分です。さらに規模を拡大したスタンダードプランは月額79米ドル、本格的なビジネス向けのプレミアムプランは月額299米ドルになります。大企業向けのShopify Plusになると、月額2,000米ドルです。
取引手数料は、Shopifyペイメントを利用すると無料ですが、外部のサービスを利用する場合はプランによって0.5~2%になります。また、両替手数料はShopifyペイメントを利用していると、アメリカが5%、それ以外の国や地域は2%です。
Shopifyを利用するときの注意点
Shopifyを利用するときは、入金サイクルでいくつかの注意点があります。そもそも、オンラインストアでは成約と同時に手元に現金が入ってくるわけではありませんので、ストアの仕入れや必要経費の支払サイクルについては余裕のあるスケジュールが必要です。入金サイクルを正確に把握していなければ、支払期日が来て支払えるだけの売り上げがあったとしても、実際に現金がなくて滞納してしまうことにもなりかねませんので、余裕をもった資金繰りを意識しましょう。
入金サイクルを考える上で注意しておきたいのが、入金時期がずれるケースです。
まず、Shopifyの締日は日本ではなくアメリカ東部標準時を基準としています。そのため、決済の時間帯によっては入金額が当初の予想とずれている可能性があることに注意しましょう。
また、同じカード決済でもJCBで支払いをした場合には、決済確定日から30日経過しなければ入金されない点にも注意が必要です。高額の売り上げがJCBで決済された場合には、その入金が1カ月以上先になることを考慮して、資金繰りを考えることが重要です。